崖の上のポニョ

2008年7月20日日曜日

 

観てきました。何気にTOHOシネマズの開演前に放映される劇場マナー忠告作品「鷹の爪」目当てにwww とにかくストリーリーはシンプルです。しかし状況説明があまりにも少ないため、どういう状況で何をしなきゃいけないのかが見ている最中に解らない人にとっては、途中から置いてけぼりを食らいます。かなり厳しいのかもしれません。

もののけ以降はどうも受け付けなくて、千と千尋なんて最悪と思う私ですが、ポニョは意外と入っていけましたね。見終わった後に同席したかみさんと議論を戦わせるようなこともなく(半分寝ていたようですが)、ただ、もう一度みたいと思ったのは久しぶりな体験です。いえ、鷹の爪じゃなくて :-)

気に入ったのは、主人公のお父さんが約束の日に帰ってこないと解ったときの母親のシーン。この作品には父と母という言葉があまりでてきません。主人公は親たちを名前で呼びます。最初違和感があるのですが、ここはかなり確信犯だなというのは途中感じました。約束破ってごめんと謝る父親に、BAKABAKABAKAと信号を送る母、いやここは母じゃなくて妻、ですね。

さて、中盤は緊迫感の無いまま盛り上がりもないまま終わりに突っ走ります。世界が崩壊しかけているというのも、ポニョの父親の台詞とちょっとした背景シーンだけでしか語られません。はっきりいってこれは大人目線じゃないんですね、主人公は5歳なんですが、その5歳の感覚で淡々と物語りが進んできています。いや、これ凄いことですよ。だって大人目線で描画するとしたら、サードインパクト程度の大異変が起きていたわけですから。

あくまで5歳の主人公の感覚で最後まで「物語」を描ききったその意図はどこにあるんだろう。作品につっこむところはいくらでもあるんだけど、そんなことは5歳目線から語られているのではどうでもいいことだよなって。って逃げつくってるのかもしれないけどね・・・

ただ、気になったのは・・・・女性というか母親ってのはこうあるべき、いや、こうあってほしいという願いというか想いが痛いほど伝わってきて、なんだかそれが重すぎるような感じを受けたんですよね。とくにポニョの母親の造形にはちょいと引きましたよ。あぁ、この人(宮崎駿)はこういう母親から生まれてきて、こういう母親(主人公の母親)みたいな人に育てられたかったのかな、と。それに気づいたときはちょっと幻滅しちゃうというか、とにかくこの監督の描く女性ってのは想いが暴走しがちなので、今回もやっちゃいましたね、ということで。

あと余談を。航行中の旦那に主人公の母親がアマチュア無線(しかも50MHzだ)で連絡を取るシーンは・・・、はっきりいって法律違反なところもあるんですが、リグ(無線機)が意外と最新型(アイコムIC-7000?)なのと、アンテナがV型ダイポールアンテナってのが見ててうれしかったな(ww できればヘンテナとか出してくれればもっとうれしかったけどww あと最後の方でイージス艦がチラ見ででてくるのも宮崎作品では珍しいことでしたね。

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